客先常駐

【徹底解説】客先常駐はやめとけと言われる理由とは?6つに厳選して紹介

「客先常駐はやめとけ!」

「客先常駐は一生這い上がれない。」

こんなネガティブな評判を1度は目にしたことがあるのではないでしょうか?

そんな評判が多い客先常駐で私は5年程働きました。

さまざまなプロジェクトを経験して、客先常駐のデメリットは理解しています。

記事を読めば、客先常駐がネガティブに扱われている大体の理由を知ることが可能です。

本記事は以下の内容を扱っています。

  • 客先常駐はやめとけと言われる主な理由
  • 客先常駐に関する情報の調べ方

ぜひ、参考にしていただければ幸いです。

客先常駐はやめとけと言われる理由とは?

正直、客先常駐はメリットよりデメリットの方が多いです。

理由を一言で表現すると、「将来性が薄い」です。

転職活動で、「客先常駐企業から別の客先常駐企業」に移ろうとする人も多くいます。

「選考が簡単に突破できる。」

「自社開発企業に転職できないからとりあえず客先常駐で。」

そういった、浅はかな考えで入社するのは本当に辞めた方が良いです。

「客先常駐はやめとけ!」と多くの人が主張している理由を理解してから決断してください。

ここでは、客先常駐はやめとけと言われる理由を以下6つに厳選してお伝えします。

  1.  雇用が続かず安定しない
  2. スキルが身につかず市場価値が上がりづらい
  3. 現場に入るためには客先面談を突破する必要がある
  4. 違法行為を強要される
  5. 給料が上がらない
  6. 不景気に弱い!高スキルなエンジニアでも安心できない

【理由1】雇用が続かず安定しない

案件が見つかるまで、エンジニアはオフィス待機か自宅待機です。

社員雇用なので、待機中も給料は保証されます。

しかし、給料は満額ではなく基本給の6割にしている会社が多いです。

この辺は会社によって差があるので、一概には言えませんが。

しかし、ずっと待機できるわけではありません。

待機して2カ月~3カ月経過しても、配属先が決まらない場合は多くは解雇の方向に進みます。
たださえ、満額の給料がもらえず生活が厳しいのに大打撃です。

解雇する理由は以下3つです。

  1. 先にも書いた待機費を支払う必要があること。
  2. 仕事のないエンジニアを別の職種にチェンジさせる余裕がない。
  3. そもそも、新しい職場を探す発想がない。

中には、待機期間(待機費を払わず)を設けずにすぐに解雇する会社もあります。

正社員雇用でありながら、実質は一般派遣と同じですよね。

総じて、雇用の安定性は低い働き方でしょう。

【理由2】スキルが身につかず市場価値が上がりづらい

すぐに現場が変わるので身につくスキルが浅い

SESは、同じ現場に長い間(5年や10年)いるのは稀です。

会社の戦略なのか、客先の都合なのかは分かりません。

とにかく、コロコロ配属先が変わります。

単純作業的(ロースキル案件)な仕事は、その傾向が強いです。

「データ入力」「PCのキッティング(設定・組み立て)」「テスター」など、
手順さえ覚えればできる案件は、たくさんあります。

さまざまな現場で経験を積めるのは、人脈も広がりメリットなのかもしれません。

しかし、あまりにもすぐに配属先が変わると浅いスキルしか身につきません。

結果的に市場価値が低いまま、社歴だけが増えてしまいます。

SESは労働力供給のため自分ができる仕事にしか配属されない【ただし例外有り】

SESは労働力の供給が本質です。

そのため、自分ができる仕事にしか配属されないことが多いです。

客先は、わざわざお金を払ってできない仕事を発注しません。

基本は即戦力採用です。

しかし、人員が明らかに足りていなければ、上の仕事にステップアップできるケースはあります。

そういう案件に当たる可能性は極めて低いのですがゼロではありません。

だだし、例外はあります。

自社のベテラン社員とセットで配属する場合です。

客先常駐でセット配属(新人とベテラン)は結構あります。

「新人の教育はうち(SES企業)がして、責任を持ち成果物を納品します。」

「その代わりセットで配属させてください。」

こんなイメージです。

客先は教育する手間が省けるので、スキルの高い仕事でも挑戦できる可能性が増えます。

ただし、自社内にベテラン社員が残っていればの話しです。

優秀なエンジニアほど自社開発企業に転職しますし、配属のタイミングが合うとは限りません。

スキルがいる仕事ほど未経験者の受け皿が少ないので、採用されるケースは少ないです。

スキルの少ないエンジニアが市場価値を上げる有効な手段がセット配属。

上手く行けば良いのですが、中々難しい現状もあるようです。

転職で不利になる可能性も

客先常駐に対する業界のイメージは良いとは言えません。

指示通りに作業をこなしてきたイメージが強いからです。

酷い場合だと、前職が客先常駐というだけで信頼しない企業もあります。

要するに、企業から即戦力ではないと思われる可能性が高いです。

業界経験や実務経験があるのは、客先常駐でもプラス。

しかし働き方の特性上、広く浅くしかスキルが身についていない場合が多く、

自信を持ってアピールできる経歴が少ないでしょう。

転職で不利になる可能性も十分に考えられます。

客先常駐でもスキルが高くて真剣に就職活動しています。

マイナスな先入観は持たないで欲しいのですが・・・。

【理由3】現場に入るためには客先面談を突破する必要がある

経歴に自信がない人は客先面談を突破できない可能性も

客先面談は、全員が簡単に突破できるわけではありません。

現場で働けるスキルがないと判断される場合があるからです。

限られた募集枠なので、同業他社との競争もあります。

経験上、以下に当てはまる人は客先面談を突破できない可能性が高いです。

  • 30代以上で実務経験が全くない人。
  • 年齢相応のビジネススキルがない。
  • コミュニケーションに多少の難がある。
  • 経歴にキズがある(ブランクの期間が長い、短期離職を繰り返しているなど)
  • 30代中以上で、設計やマネジメントの経験がない。(または少ない人)

30代以上の実務未経験者は意外に多いです。
ビジネス経験も多くスクールや独学でスキルを身に付けているので、20代より全然スキルが上なのですがウソのように客先面談を突破できません。

日本の特徴かもしれませんが、年齢と経歴を重視するのは客先面談でも変わらないです。

残酷な言い方ですが、やる気があっても企業が求める基準(スペック)を満たしていないと現場に入れません。

客先面談を突破できないと自社の対応が悪くなる

配属先が決まらないエンジニアは、自社にとってマイナスでしかありません。

待機中でも給料を払わないといけないからです。

私が過去に勤めていた職場で、中々客先面談を突破できない人がいました。

本人に悪気はないのですが、コミュニケーションが少し苦手でした。

面談で固まって何も話せなくなってしまうんですね。

定時後に面接練習をさせられ、営業に八つ当たりされている姿を私は今でも覚えています。

「採用したのはあんたらなのに・・・。」

心底腹が立ったのも覚えています。

常駐先に入れないと、対応が悪くなる会社もあることは覚えておきましょう。

入社前に無給で客先常駐面談に行く場合もある

入社は、案件が決まってからのSESは結構あるので注意してください。

酷い会社だと入社前に何度も客先面談に行かせます。

一度二度ならかわいいものです。

ただ働き同然のことを平気で何度もやる会社は、たかが知れています。
入社は絶対にオススメしません。

【理由4】違法行為を強要される

SES契約(準委任契約)で問題になっているのが、偽装請負です。

本来、客先は自社のエンジニアに対して指揮命令権がありません。

指揮命令できるのは、自社(SES)だけです。

もし、客先が指示を出したら偽装請負にあたります。

スキルシートと都合良く改名した、職務経歴書の提出。

客先面談を行うこと。

当然のように行われていますが、これらも違法行為です。

分かっていながらも、立場的に違法行為を受け入れるしかないのは辛いです。

【理由5】給料が上がらない

客先常駐は、勤務形態的に昇給がしづらい仕組みです。

エンジニアは、常駐先と月単価がいくらかを決めて契約しています。

つまり、月単価が上がれば昇給するというわけです。

しかし、常駐先には予算の都合があります。

エンジニアがいくら頑張っても、単価アップは常駐先が決めるので昇給できるとは限りません。

さらに、客先常駐の年収40代で頭打ちになるケースが多いです。

年齢が上がるほどお金はかかるので、生活が苦しいと言っているエンジニアは多くいます。

【理由6】不景気に弱い!高スキルなエンジニアでも安心できない

SESは景気の影響を受けやすい働き方です。

不景気になると会社は設備投資を控えるので、IT企業の仕事は激減します。

そのような状況で企業が最初に行うのは人件費の削減で、まっさきにその影響を受けるのは派遣社員です。

アルバイトや契約社員は非正規雇用と言えども企業が直接雇用しています。

したがって、派遣社員より雇用の安定面では上です。

直接雇用のエンジニアよりスキルが高くて優秀な人でも、不公平なことに契約満了になるケースはザラです。

【理由1】で解説した雇用が続かず安定しないのは、程度こそ違えど高スキルなエンジニアにも当てはまります。

不景気の際には雇用の不安定さが露呈する働き方でしょう。

客先常駐がなぜやめとけと言われているか徹底研究しよう

客先常駐に関する評判は、ネット上に多くあります。

徹底研究するつもりで、時間のある限り眺めておきましょう。

とくに、業界経験者が発信しているYouTubeはオススメです。

参照 : SES企業ってどうなの?経験談含めお話します! – YouTube

顔を出して、本人の口からリアルな体験談が聞けるので非常に参考になります。

また、インフルエンサーが発信するTwitterをチェックするのも有効です。

私がYouTubeやネットを見た限り、客先常駐のネガティブな評判の方が多いです。

もちろん、ポジティブな評判もあります。

情報を発信する人によって考えは違うので、どの考えを取り入れるかはあなた次第です。
しかし、ポジティブな面・ネガティブな面の両方を考える必要があるでしょう。

ぜひ、本記事を参考にして客先常駐のことを知っていただければ幸いです。

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