客先常駐

【現実は厳しい】IT派遣はやめとけと言われる7つの理由とは?

「契約更新されるかな?」

「次の派遣先どうしよう?」

「IT派遣って今凄く批判されているから心配。」

このような悩みが出てくるのではないでしょうか?

結論を言えば、生半可な気持ちで飛び込むのは反対します。

生涯、技術者として働ける理由からIT派遣を選択する人も多いです。

しかし、リスクが多い働き方なので、働く決断をするまでは相当な苦労があったはず。

「目が回るほど大変なエンジニアの仕事。」

「日々の自己学習。」

「顧客とのやりとり。」

これからを苦労しながら繰り返して実力をつけたからこそ、IT派遣で働く決断に至っています。

「未経験でも仕事ができる。」

「派遣だから頼まれたことだけやっとおけば良い。」

このような軽い気持ちだけで飛び込むと、必ず足元をすくわれます。

本記事は、SES経験5年の私が「IT派遣はやめとけ」という理由を5つ紹介します。

ぜひ、参考にしていただければ幸いです。

IT派遣はやめとけと言われる7つの理由

「IT派遣はやめとけ」と言われる理由を説明する前に、SESとIT派遣の違いを説明します。働き方の特徴を理解してから、説明した方が伝わりやすいと思ったからです。

大きな違いは、社員かスタッフかの違いです。

SESは、自社(SES企業)に社員雇用され客先に常駐

社員なので昇給があり、賞与も支給される場合があります。

また、待機時(客先で仕事をしていない時)でも給料は支給されます。

IT派遣は、登録スタッフ

稼働時のみに給料が発生します。

基本的に時給制で昇給はありません。

ただ、案件を担当するかしかないかを自由に選べるメリットがあります。

両者の違いを表にまとめましたので、ご参照ください。

労働形態働き方の特徴指揮命令者給与支払い
SES社員として客先に常駐自社(SES企業)・月給制・待機時の給料支給あり
IT派遣登録スタッフ(一般派遣)クライアント(派遣先の社員)・時給制(月給制の会社あり)
・稼働時のみ給与支給

IT派遣の大まかな働き方を理解できたと思います。

それでは本題に入ります。

【IT派遣はやめとけ】と言われる理由を、7つに厳選してご説明します。

【理由1】多重派遣が横行

多重派遣とは、派遣先の会社からさらに別の会社に派遣されることです。

派遣先と派遣元の間に仲介会社(人材紹介)が入り、紹介料を搾取するケースも同様です。

多重派遣は労働者の給料を守るため法律で禁止されています。

もし、違反が判明すると刑事罰に問われます。

しかし、業界では多重派遣はもはや当然です。

三重・四重派遣も珍しくありません。

要するに、法を平気で犯しているということです。

まさに、IT派遣のでしょう。

【理由2】雇用や給料面が安定しない

IT派遣は安定性に欠けます。

エンジニアと派遣会社に雇用関係が発生するのは、客先で稼働している場合だけです。それ以外は、基本的に一銭も給料は出ません。

ゴールデンウイークなどの長期休暇時は、給料が少なく生活が苦しいでしょう。

研修時に給料を支払う手厚いIT派遣会社はありますが、数は多くありません。

スキルがあって仕事が途切れない人ではないと、生活の維持が大変でしょう。

【理由3】基本は住んでいる地域でしか働けない

IT派遣は地方の人には特にオススメできません。

契約更新されなかった時のリスクが大きいからです。

案件は、東京・大阪・名古屋などの大都市に集中しています。

住んでいる地域以外で働く場合は引っ越しをしなければいけません。

物件も自分で契約する必要があるので、金銭面の負担も大きいです。

IT派遣(一般派遣)の登録型で、寮を用意してくれる会社はほぼないでしょう。

地方の人にはリスクが大きすぎるので、十分に検討してから動きましょう。

【理由4】派遣先が合わなくても相談できない

派遣先が合わない場合、相談できないのもIT派遣のデメリットです。

派遣先で働くのが難しいイコール退職だからです。

仮に相談をしてこじれてしまうと、それが原因で退職につながってしまいます。

生活もあるので相談したくても気軽にできないのが現状でしょう。

また、客先から契約を更新されなくても退職です。

常に不安と戦わなくてはいけない働き方と言えます。

あなたが駆け出しのエンジニアなら尚更大変でしょう。

【理由5】案件は選べるがあくまで経験者(おおよそ3年以上)の話

IT派遣は客先常駐(SESの正社員)社員雇用ではないので案件を自分で選べます。

引き受けるも受けないのも自分次第ということです。

しかし、案件を選べると言っても経験者だけの話しです。

未経験者は、「PCキッティング」「資料作成」「テスター」などが派遣先の候補です。要するに、ロースキル案件しか選択肢がありません。

案件を選べるようになるのは、実務経験が3年以上。

1年~2年でもチャンスはありますが、応募できる案件はそこまで多くありません。

派遣は即戦力が前提なので、経験が少ない方は安定しないでしょう。

【理由6】幅広くスキルが身に付かない

派遣社員は正社員に比べて、仕事内容が明確に決まっています。

本来、派遣は仕事に対して足りない人員を補充するためにあり、即戦力採用が基本だからです。

未経験から挑戦できる案件もありますが、入れる企業は基本的に自分のスキルで対応できる仕事でしょう。

そのため、限られた仕事しか経験できずに大してスキルの幅が広がって行きません。

新卒からIT企業に入社して全工程の経験を積んだエンジニアであれば良いのですが、異業種から中途で転職してきて実務経験が少ない人は対応できる案件が少なく厳しい働き方でしょう。

「決まった仕事を決まった期間だけ。」IT派遣を一言で表現するとこのようなイメージが強いです。

IT派遣で生計を立てようと考えたら、よほどの覚悟と高いスキルが必要でしょう。

【理由7】年齢が上がると案件の紹介が減る

IT派遣は40代・50代以上でもスキルがあれば働けます。

しかし年齢が上がるにつれて、派遣会社からの紹介が減るのは覚悟しましょう。

多少、スキルが低くても正社員と同様に20代・30代が優遇されているのが現状です。

いくら、実務経験が豊富でも新しい職場に派遣されたら新人と一緒です。

新たに仕事を覚えるために、イチから指導を受けなくてはいけません。

IT企業は社員の平均年齢が低いです。

IT企業以外であれば20代後半~30代中ぐらいの若手社員が、直属の上司になるケースが多いです。

そんな若手の上司が自分より年上の社員に指示を出しづらいですし、対人関係でも気を使う必要があります。

企業は年齢で採用を制限することはできません。

しかし、本音では若手を採用したいので、年齢が上がるにつれてIT派遣で働くのは厳しいでしょう。

IT派遣はリスクが大きいです。

会社の都合でいつ終了になるか分かりません。

1年後かもしれませんし、下手をすると1度も契約更新されない場合も。

登録型の派遣全般に言えますが、契約が終われば無職です。

その時の状況によっては、窮地に追い込まれる場合もあるでしょう。

「収入がなくなりホームレスに。」

「次の仕事が見つからない・・・。」

IT派遣は給料が高くて良いという評判もたまに見ます。

しかし、それはあくまでエンジニアとして1人立ちしている人です。

軽い気持ちで、派遣エンジニアになるのは本当にオススメしません。

ある程度のスキルと明確な目標があり、ある程度のリスクに対処できる方のみ目指すべきでしょう。

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